お家でお手入れ「ホームケア」のお話
お家で、爪切り、ブラッシング、耳そうじ、肛門腺しぼりや歯みがきをしていますか?
お手入れの仕方がわからなかったり、深爪しそうで怖い、嫌がって出来ないなど、無理はダメですが、コツを覚えて慣れてしまうと、スキンシップになり、ケガや病気の予防にもなります。楽しくできたら嬉しいですね。
お手入れをするには、正しい方法で無理なく行います。そして、少しずつ楽しくです。楽しいと感じてもらうため褒めることが大切。ほめ言葉とごほうび(好きな食物)を使いましょう。
お手入れの方法
爪切り
お家の床を歩いている時、カチカチと音がしませんか?
爪が長くなりすぎると、爪が引っ掛かり折れてしまったり、爪の形や指が変形したり、肉球に刺さってしまうことがあります。爪と肉球が同じ高さ(A)で切ることが理想です。血管がわかる爪は血管よりも長めに、わからない爪は出血させないように注意しましょう。
爪切りと持ち方
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爪切りには、犬用と猫用があります。
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はさみの持ち方と同じです。
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刃は上に、握手をするように持ちます。
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肉球と爪の根元をつまんでみましょう。
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1
足先を触って(持って)みましょう。
力強く持つ必要はありません。足先を触っている時にごほうびを。
次は爪切りを見せて足先を触りましょう。 -
2
肉球と爪の根元をつまんでみましょう。
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3
爪切りで爪にふれてみたり、爪切りの音をきかせましょう。
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4
少しずつ切ってみましょう。
ブラッシング
毛玉はありませんか?
お家のワンちゃん・ネコちゃんにあった道具を使ってブラッシングをしましょう。基本は「力を入れすぎない」「無理してひっぱらない」「表面ではなく毛の根元から」です。毛をかき分けて少量ずつとかしましょう。
耳そうじ
お家のワンちゃん、ネコちゃんのお耳はきれいですか?
来院される病気の上位に耳の病気があります。
普段からお耳をチェックし、耳そうじをしましょう。
(特にたれ耳のワンちゃんはお家でのケアが大切)
ポイント
専用の洗浄液を染み込ませた柔らかいコットンで優しくそうじをしましょう。
めん棒は使わないで(硬いのでお耳を傷つけたり汚れを奥に押し込んでしまい、外耳炎の原因になる事があります)。
耳の洗浄の仕方(耳の奥のそうじ)
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1
ワンちゃんの耳に専用洗浄液(エピオティック)の水面が見えるまでたっぷり注ぎます。
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2
耳にコットンでふたをし、耳のつけ根を優しくマッサージします(クチュクチュ音がします)。水平耳道あたりにある耳垢が浮いてきます。
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3
ワンちゃんがブルブルと頭を振り汚れた液がコットンについて終了です。
肛門腺しぼり
ワンちゃん・ネコちゃんには肛門の脇の左右に分泌液を出す腺とふくろがあります。この液はとても臭く通常は排便の時に一緒に排出されます。この分泌液は水っぽいものやドロドロのもの、ツブツブが混ざっているものなど様々です。肛門腺がたまってくると、お尻を床にこすったり、肛門を気にして舐めたりします。たまりすぎると肛門腺が破裂し肛門横の皮膚が破れてしまうことがあります。
尾を持ち上げ、肛門の横(時計の4時と8時のところ)に指をあて、肛門を外に向かって押し出す感覚で絞りましょう。
歯みがき
「デンタルケアのお話」歯みがきのすすめをご覧ください。
ホームケア教室・歯みがき教室も行っています。お気軽にお尋ねください。