ワンちゃん・ネコちゃんは人間の4~7倍の速さで歳をとります。一般的に7歳からシニア期と考えますが、7歳はまだまだ若いと思いたい。しかし、個体差はありますが、7歳くらいから見た目だけでなく行動にも年齢を感じるようになり、加齢とともに体の機能が衰え、抵抗力も低下し、さまざまな病気にかかりやすくなってきます。老化は避けて通れませんが、愛情を持ってシニアを意識し病気を予防し、病気になってしまっても進行を遅らせることでQOL(生活の質)を落とさず、健やかに出来るだけ長く、そして楽しく暮らすための工夫(養生ケア)をしたいと考えます。
「シニアサポート」のポイント
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1日々の健康チェック
体重、食欲の有無や水を飲む量、排泄(おしっこやうんち)の様子、歩き方、体(眼、口、耳、皮膚、被毛)のチェック
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2食事・環境を整える
フードの内容、量や与え方、サプリメントの服用、温度管理、適度な運動(遊び方や散歩の方法)、室内で滑りにくい敷物、段差対策
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3ワクチン接種
免疫活性アップ、抗体の維持
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4定期的な健康診断
病気の早期発見・早期治療
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5シニアの病気を理解
老化のサインに気づき、シニア期にかかりやすい病気を理解する。
ワンちゃんのQOL(生活の質)を維持するために注意したい病気
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- 歯周病などの歯科疾患
- 歯周病は、食欲や元気をなくすだけでなく、歯肉の血管から細菌が入り込み、心臓病や関節疾患、腎臓疾患などを引き起こす原因となります。
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- 弁膜症などの心疾患
- 心疾患を起こすと、血流の維持が出来ず多くの組織や器官に悪影響を与えます。聴診で心雑音が聴取できる、レントゲン検査で心肥大がみられる時点(症状が出る前)から治療を開始することが必要です。
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- 関節炎などの関節疾患
- 関節の痛みから体の動きが悪くなり、排尿や排便などの日常生活の支障となったり食欲や元気がなくなるなどの症状がみられます。
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- 甲状腺機能低下症
- 甲状腺ホルモンは代謝を活発にする働きがあり、多くの組織の作用に関与しているので症状が多岐にわたります。気がつきにくい病気です。
歯科疾患 | 心疾患 | 関節疾患 | 甲状腺機能低下症 | |
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症状 |
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治療 / 予防 |
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他に気をつけたい病気
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- 腫瘍
- 体のどこにでもできる可能性があります。腫瘍は早期発見・早期治療が原則です。
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- 痴呆症
- 昼夜逆転・夜鳴き・トボトボと歩き続ける・前進するばかりで後退しない。
(狭い場所にはいると出られない)
ネコちゃんのQOL(生活の質)を維持するために注意したい病気
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- 甲状腺機能亢進症
- 甲状腺ホルモンの分泌量が増え、細胞の新陳代謝が活発になるためにさまざまな症状がおこります。
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- 慢性腎不全などの腎臓病
- 体内の老廃物を処理する腎臓が機能しなくなりさまざまな病気を併発します。症状が明るみに出るころには手遅れな場合が多い。
甲状腺機能亢進症 | 腎不全 | |
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症状 |
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治療 |
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他に気をつけたい病気
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- 歯周病
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- 便秘
お家のワンちゃん・ネコちゃんが、適したフードを食べ、免疫力を維持できるサプリメントの服用、定期的に健康診断を行い、症状が出る前に手を打ち、ストレスの少ない日々を送れるようにお手伝いいたします。